就活失敗男の路線バス営業所おつとめ日記(ただいま休職中)

18卒の就活生でした。売り手市場と喧伝されているのを真に受けて就活を舐めた結果、秋まで内定先が決まらないという痛い目を見た挙句、入社してからは業務のしんどさとパワハラまがいの扱いをされて精神を壊してしまった失敗だらけの社会不適合者。今はとある路線バスの営業所で定期売ったり電話対応したり配車係の仕事をやって───いました。現在2回目の休職してます。営業所のお仕事日記を書きつつストレスや心の闇をぶつける暗いブログ

車両へのこだわり

みなさんはバスにも違いがあることをご存じでしょうか?

何となく顔が違うな、とか車内が違うな、とか思ったことはあるんじゃないかと。

その通りに実際バスの違いは結構ありまして、メーカーや年式によって顔含めた車体のデザインだったり、顔は同じでも内装や装備品が全然違ったりするんです。

 

が、これはあくまでお客様目線…あとマニア目線だったりして、このバスを運転してる乗務員目線で行くと、実はそこまで顔や内装の違いは大事じゃなかったりして。

乗務員からすると、もしバスを選べるのであれば積んでるエンジン、運転席周りの意匠、ATかMTか、というところがとっても重要視されることが九分九厘なのだ。

まぁでも、そこのこだわりは運転をしない事務方の人間でもよくわかる。要は自分の仕事場なわけで、そこに対して自分の理想を求めていくのはおかしいことではない。

ところがどっこい、それを越えて更にこだわりを持っていたり、よくわからないこだわりのある乗務員の人がいたりもしてなかなか面白かったり困りものだったりする。

よくある例からこだわり派な例までいくつかをあげてみる。

 

・ATじゃないと or MTじゃないと嫌がる人

わかりやすい違いとしてAT車MT車のどちらかを好む人は多い。

言うまでもなくAT車を好む人の方が多く、運転してて楽だからそれは好まれる。

一方でAT車は独特の変速で苦手だから、とMT車に乗りたがる人もいたりする。

そういった人たちの間でしばしばバスの割り当てが入れ替わってたりする。

 

 

・〇〇号車にだけ積極的に乗りたがる人

バスに色々違いがあるとは言ったが、まとめて導入してメーカーも年式も仕様もまったく同じ車の中でも、特定の車だけやたら乗りたがる人がいる。話を聞くとアクセルやブレーキの感覚が数ある車の中でもその車だけやたらフィットするとかなんとか。

その車に乗るために空いていればめざとく自分の割り当てに変更したり、他人が乗っていて話をつけやすい人であれば割り当てを交換したり、結構やりたい放題だ。

まぁ内々でちゃんと話ついていればいいのだが、交換したことを事務方に話をつけていなかったり、交換先の人に後で話しとくから、と言いながら話してなくて…という事例がしばしばあり、実際乗ろうとした時にトラブルになってしまったことも多数ある。

事務方の理屈で言わせてもらうと、ワガママに感じるところもあるし、トラブルをしばしば起こしていることもあってあまり好ましくはない。

 

 

・〇〇号車だけはやめてほしい(上記の逆)

特定の車に乗りたがる人がいれば、特定の車に乗りたくないという人もいたりする。

ただこの場合、〇〇号車だけが廃車や転属で世代最後の生き残りだったり、各営業所に数台だけ導入された会社全体で見ても少数な世代だったりするので厳密に言うとちょっと違ったりもする。

理由を聞いてみると、先ほど「実はそこまで大事じゃない」と書いた内装が絡んでいたりする。〇〇号車や、その世代だけ座席の配列が少し違ったりして、それが運転していたあまり好ましくないらしい。

どういうことかと言うと、バスの後方、中扉より後ろの一段上がってるエリアはわかるでしょうか?そこの座席配列というのは、バス会社ごとの考えやメーカーの意匠、それこそ年式などで実は結構バラバラだったりする。

2人掛け+2人掛けだったり、1人掛け+1人掛けだったり、2人掛け+1人掛けだったり、バリエーション豊富なのである。この中でも2人掛け+2人掛けの座席配列だと、中ドアより奥にお客さんが進んでくれなくて嫌だから乗りたくない、ということだというのだ。

理由を聞くとなるほど納得、前方にお客さんが溜まってしまうと事故の原因にもなるし、車内の状況確認もやりにくくなる、後ろに移動してくれと声かけても誰も動いてくれなければイライラもしてしまうだろう。こういう方向性でのこだわりならこっちもお願いを聞きたくはなってくるのだけど…