就活失敗男の路線バス営業所おつとめ日記(ただいま休職中)

18卒の就活生でした。売り手市場と喧伝されているのを真に受けて就活を舐めた結果、秋まで内定先が決まらないという痛い目を見た挙句、入社してからは業務のしんどさとパワハラまがいの扱いをされて精神を壊してしまった失敗だらけの社会不適合者。今はとある路線バスの営業所で定期売ったり電話対応したり配車係の仕事をやって───いました。現在2回目の休職してます。営業所のお仕事日記を書きつつストレスや心の闇をぶつける暗いブログ

コロナ禍も落ち着きを見せ始め、秋の香りもただよいだしている9月の終わり。

うーん、コロナは終息傾向にあるとは思うけども、あくまで傾向だけでまだ全然落ち着けるレベルじゃないよなぁ…なんて思ってはいるけども、そうでもなきゃ世間の経済は回らないから自分もそれに乗っかっておくのがいいだろう。

緊急事態宣言の前後で世間の自粛ムードを無視して外出や買い物しまくってた自分が今更こんなこと言ったって、何の説得力も無いのだけどね。

 

さてバス会社の仕事だけれども、コロナのおかげで貸切輸送がほぼほぼ無くなり、深夜バスや高速バスの運行も無くなったことで現場の負担はぶっちゃけた話だいぶ楽になっている。あくまで現場目線だけど、仕事が楽になってるんだからこんなに嬉しい話は無い。それこそ緊急事態宣言のさなかやそのあとには一時帰休ということで休みも増えたし、お客さんもてんで来なかったもんだから本当に楽だった。

あくまで現場目線。

 

じゃあ経営目線で行けばどうなんだ、となると弊社は相当危ないらしい、というかもうダメじゃあなかろうかという空気が漂っていてどことなく嫌な感じがしている。

貸切バスや高速バスというのは単価が高く、会社の利益にとってはだいぶ「おいしい」仕事である。

例えば普通の路線バスを一台動かすことで得られる収入なんていうのは、路線や曜日によって異なるけれども1万円とか、運良くよっぽどの当たり(多客の便に当たりまくって…乗務員からすれば運が悪いらしいが)を引いても2万円がザラである。ちなみにこれは現金とICカードの合算の値段、現金だけなら仮に2万稼いだとしても1万円行かないのが普通。下手したら5000円すら行かない。

しかし貸切バスで比較してみるとこっちは一運行ごとに5万6万は普通に貰える。遠くまで行けば十ン万円も貰える。しかも支払いは現金のみ。会社にとっては即金で普通にバス走らせるより稼げるもんだからそれは必死になって営業をかけている。

 

この仕事が消し飛んでいるわけだからそれは痛手も大きい。乗合バス部門だけならそれはまだなんとかカバー出来るレベルであろうが、本当に貸切バス専業でやっている観光バス部門、多角経営でやっているトラベル関連の部門が軒並み瀕死状態である。そうなれば経営はどうなるか…まぁ言うまでもあるまい。

夏のボーナスはどうにか支給されたが、冬のボーナスはまず貰えないだろう、という生々しい話で「危ないらしいぞ」という話は誰が言うまでもなく一気に広がり、事務方にはそれだけでなく交通費の支給停止や備品の供給停止がいよいよ始まりだした。

交通費に関しては泊まり勤務も多い中で定期代出すなんて贅沢だな…とコロナ関係なく思っていたところではあるのでこれは特段意識しなかったが、備品の供給がまともにされなくなるのはいよいよ危機感が強くなってくる。

備品というのは仕事で必要だから使っているワケで、使えば減るのだからそれを発注するのは当然なわけであるが、これを節約してどうにかやりくりして経費削減してくれと言われてはこっちも困ってしまう。

回ってこなくなるのが例えばボールペンであったり輪ゴムであったり、そういうちょっと丁寧に使えば確かに経費は減らせるかもな…という文具系の消耗品ならまだわかる。しかし今回対象になっているものの中に領収書とプリンターのカラーインクが含まれている?…はぁ?

領収書というのは当然お客さんにくれと言われたら渡さなきゃいけないわけで、これも商法か何かそんな感じの法律で「欲しいと言われたら出す義務がある」とかなんか定められていたはずで、「ごめんなさい今切らしちゃってるですよ」なんてお惣菜みたいな取り扱いが出来る代物じゃない。それを経費削減でストック数減らしてギリギリの数字でやりくりしてくれなんて何を考えているのだろうか。というかストック数減らせば発注の回数増えるだけで、長い目で見れば別にコスト変わらないのに、制限かけて何の意味があるのだろう…多く在庫あるしちょっと無駄に使っちゃうか、なんてなるわけでもあるまいのに目先の支出しか考えてないのじゃなかろうか。

そしてカラープリンターのインクの供給をできるだけ絞りたいので白黒で印刷してほしいというワケのわからない通達まで出てきた。これが地味に困る。

バス会社なんていうのは乗務員やお客さんに対して色々周知を図るお手製の張り紙をしなきゃならないことが多々ある。どこか最寄りの営業所をちょっと覗いてみて頂ければわかると思うが、どこの営業所や窓口にもお手製の掲示物がパウチされてベタベタ張ってあるはずだ。掲示物というのは当然貼ってあることが目立たなければいけないわけだし、ウダウダ書いてある中で結局何を伝えたいのかパッと見てすぐわかるドカンとしたインパクトを与えなきゃいけない。白黒でこれが出来るか。まぁ無理だろう。

乗務員向けの掲示なら「あのボードしっかり見て!」「あの掲示見た?読んだ?ダメでしょ読まなきゃ!」なんて声をかければまだどうにかなるし、身内である以上そういった意識付けはしばらくすればされるから良い。しかしお客さん向けの掲示物で白黒の目立たなさはマズイ。案内したくて貼ってるのに目立たなくて読んでもらえないんじゃそれこそ経費の無駄である。白黒でも目立つアイデアを何かやればいいのだが、白と黒の配色でやるせいでどうしてもイメージが「喪」になってしまう。コミックの表現なんかを上手いこと活かせないか…と試行錯誤中ではあるが…

 

 

そんなこんなで長々と書いたが、要は「うちの会社がやばいらしい」と、これを言いたかった。

 

ちなみに私の現状は比較的穏やかではあるが、待遇がこれ以上悪くなるようなら退職しようかな、と何度目かもわからない退職を検討しているところである。

春に書いた配車の仕事が辛いのは結局変わらないし、それに加えて会社の経営が危機的状況であるという先行きの見えなさが、この会社に残る意味をどんどん薄れさせている。

しかしこのコロナ禍で転職が上手くいくかというとそれもまた別の話であるし、何よりコロナで先行きうんぬんなんてどこの会社も同じである。最悪は部門を切り売りしたり閉鎖して乗合バスで生き抜けるかもしれない弊社はだいぶ明るい方なのかもしれない。

 

それでも…それでもこの仕事を続けたいとは思えない…