就活失敗男の路線バス営業所おつとめ日記(ただいま休職中)

18卒の就活生でした。売り手市場と喧伝されているのを真に受けて就活を舐めた結果、秋まで内定先が決まらないという痛い目を見た挙句、入社してからは業務のしんどさとパワハラまがいの扱いをされて精神を壊してしまった失敗だらけの社会不適合者。今はとある路線バスの営業所で定期売ったり電話対応したり配車係の仕事をやって───いました。現在2回目の休職してます。営業所のお仕事日記を書きつつストレスや心の闇をぶつける暗いブログ

9月に入った。

月明けの前ぐらいから、ぼちぼち説明会や面接が動き出しニワカに忙しくなってきた。

忙しいし、疲れるし、面倒だし、お金もかかるが、「就活をしている」という感覚がどことなく心地が良い。

今まで家でくつろいでいたとしても、心のどこかで例の結果で終わった惨めさに負い目を感じながら過ごして来た。

まだ成果は出てないし、上手く行く確証は無いが、その負い目から逃げられ、なにより家に篭るよりは外で動き回る方が人間として実に健康的だと思う。

 

そんな最中、一日予定を空けてくつろいでいる私に嫌な番号から留守電の着信があった。

例の内定先だ。

内容はわかっている。8月ごろから立て続けに届いたメールへの返信を要求するものだろう。

そのメールとは、内定式出席可否の確認と、謎の動画サイトへの登録を要求するものだった。

動画サイトへの登録を急かすために電話してきたとは思えない。(要因の一つとして加算されてはいるとは思うが)

何かのキャンペーンで人を集めてるとか、早期登録で特典がもらえる!なんてサイトでは無いからだ。

 

しかし内定式の出欠は向こうとしてもいち早く確定させたい思いはあるのだろう、と思う。

何人集まるかを確定し、それ相応の用意や予算の確保が必要になるだろうし、何より新卒生を逃がさないという思いがあるのではと邪推する。

私自身が感じているが、内定式に出席することは、もうここで良いという着地点に着地したという気持ちになってしまう。

要するに就活のファイナライズをしてしまうのだ。

実際に終わらせなければいけないわけではないのだが、精神的にメドが立ってしまう。

 

私はそれが怖い。

仮に内定式で歓待され、「この会社は素晴らしいな、内定をもらえて嬉しいや」などと思ってしまう未来が怖い。

「内定式にも出たことだしもうここで妥協しよう」という沼にはまる未来が怖い。

内定式に出ます、と宣言することで、内定先に就職しなければならない、という既成事実が出来上がるような気がしてならないのだ。

 

その怖さ故にメールの返信を今までしなかった。

返信をしただけで、その未来や沼に片足を、いや半身を、持ってかれてしまうような気がしたからだ。

 

 

偉そうなことを書き連ねたが、単純な話でまとめてしまえば、要は返信をしなかった言い訳を格好をつけてまとめたに過ぎない。

ファイナライズだの恐怖だの色々書いたが、これらの感情はもちろん持っていたとしても、「本音言うとすっかり忘れてた」「ぶっちゃけ期日直前まで面倒なんで放置してました」という側面が無かったわけではない。

どんな言い訳であろうと、どんな相手であろうと、メールの返信をするのは礼儀だろう。

子供と大人、就活生と人事、そういうレベルでは無く「人と人」という間柄としての礼儀だ。

 

・・・なにより、また電話が来るのは怖いし面倒だ。さっさと返そう。